債務整理コラム
知らないと大損する、債務整理の大前提
借金の返済ができない人、債務を滞納している人の中にはプロ顔負けといえるほど、借金問題の知識を持っている人がいます。
とくに債務に関する時効の援用など、低いリスクで借金を減らしたりなくしたりする方法については、ときに弁護士・司法書士と対等に渡り合えるほどに知識を得ている債務者も少なくありません。また、CICなどの信用情報機関で信用事故を起こし、いわゆる「ブラック」として登録されている人が、借金に関する知識を豊富に持ち合わせているというのもよくあるケースです。
このような人々と話をすると仰天させられることが少なくありません。とくにこちらが法律に関して知識を持ち合わせていることを述べずに借金問題について話をすると、彼らはまるで自分が弁護士・司法書士のような債務整理の専門家であるかのように話をします。
弁護士でも司法書士でもない一般の人が借金について学ぶのには当然、それなりの理由があるはずです。とくに時効について詳しいということは、その狙いはもちろん「どうすれば借金を踏み倒せるか」の一点に尽きるでしょう。法律の抜け道を突いて「なんとかうまく借金を踏み倒せる方法はないか」と目を皿のようにして探しまわり、そうしてその過程において借金について多くの法律を学んだことは容易に想像できるはずです。
しかし、このような形で借金問題について学んだ人は、そのほとんどが自分の知識が間違っていることに気づいていません。これにも厳然たるわけがあります。というのは、先に述べたように「借金をなんとかする」ために法律を学習した場合、どうしても先入観が入ってしまうためです。
たとえばかつて「借金を踏み倒す」ことを目的にしたある債務者が、法律を振りかざしてきたことがあります。この人の論理では、借金の督促状がいくら届いたところで、放置しておけばやがて時効を迎えるというものでした。細かな法律のやりとりは省略しますが、督促状にも色々な種類があります。ましてや、たとえば誰かが借金をしたところで、いくら借金の返済を催促されても、それを延々と無視し続ければ時効になる、というのでは債務整理事務所など不要であることは誰もが気づくはずです。
しかしながらこの債務者が自分なりに寄せ集めた知識では、たとえどんな請求をされても無視さえすれば、借金は問題なく時効を迎えるはずであり、あと数ヶ月で自分は時効になると頑なに信じていました。
この債務者が何を考えようとそれは個人の自由ですが、後で大変なことになるのは目に見えています。同様に、弁護士・司法書士の資格も持たず、債務整理について多くの法律を学んでいる人の言葉ほど信用できないものはありません。繰り返しになりますが、この中でも特に「自分の借金をなんとかするために債務整理について学んだ債務者や元・債務者」の言葉は十中八九間違っています。
このような人は借金の話題になると急に目を輝かせます。ときに借金について何も知らない一般の人に知識をひけらかしたり、また、頼んでもいないのにおかしなアドバイスをしたりすることも少なくありません。しかし、彼らのアドバイスを鵜呑みにすると大抵は大変な目に遭います。彼らはあくまでも法律の抜け穴にばかり目を向けるためです。このため、運が良くても信用情報機関にブラック扱いされるでしょうし、悪ければ犯罪に巻き込まれたり、詐欺に遭ったりする可能性も十二分にあり得ます。
債務整理はあくまでも弁護士か司法書士の資格を持つ者だけが行えます。しかも債務整理は簡単そうに見えて実はとても複雑な法的・人的要因が絡みます。このため、債務整理を得意としていない弁護士・司法書士ですら、あまりにも面倒な案件では委任を辞退することすら少なくありません。ましてや、資格を持たない人がどのような助言をしたところで、いざというとき、それに対して責任を持つことができないのです。その上、その助言そのものがまず間違っている。これほど危険な知識が右を見ても左を見ても転がっているというのは由々しき事態でもあるのです。
知識は人生を救う薬ですが、正規の資格を持たない者が間違った扱い方をすれば、それはときに猛毒にもなるものです。現在では多くの債務整理事務所が無料にてアドバイスを受け付けています。信用できない人の知識を仕入れたり、自分勝手な思い込みをしたりするくらいなら、まずは弁護士・司法書士に無料相談を行ってみましょう。