債務整理コラム
配慮ができない人ほど借金が返せない
資本主義社会である以上、人は誰しもどう儲けるかについて思いを馳せます。サラリーマンやアルバイト・パートの人々はもちろん、給与が保証されている公務員ですらそれは同じ。公務員は公共の利益を通じて自分たちが幸福になることを考えているからです。周囲の利益に貢献することで、自分も幸福になる。だからこそ社会は発展し、自分も利益を享受できるのです。
しかし借金を抱えて返済が厳しくなると債務者の意識は返済にのみ焦点が当たります。要するに目先の返済日しか考えられない視野狭窄の状態に陥ってしまうのです。場合によっては他人のことなどお構いなしになってしまうことでしょう。
短い期間でお金を稼ぐ。それをテーマに考えだすと、人は急激にリスクを取りたがります。リスクを顧みずにお金を得るためには何があるか。いわゆるマチ金・ヤミ金のグレーゾーンもしくは違法な金融業者、またパチンコ・競馬など、期待値の低いギャンブルなどが筆頭として挙げられます。場合によっては恐喝や窃盗などのあからさまな犯罪が脳裏をよぎるかもしれません。
これは非常に危険な兆候です。なぜならマチ金・ヤミ金・パチンコの経営者などはお金に困窮していません。そして彼らは多重債務者に対して鷹揚な態度でこう述べます。
「ブラックでも融資OKです」
「キャンペーン中につき金利○%」
「新台入荷。今なら大出血サービス」
するとどうでしょう。返済が苦しい人は我も我もとヤミ金に飛びつきます。人によってはそのお金でさらにパチンコ屋に直行するかもしれません。もちろんその結果は言うまでもありません。つかの間の夢は現実に押しつぶされ、残るはたくさんのサラ金会社のローンと犯罪まがいの違法金融からの脅迫となります。
人間社会はけっして悪いものではありません。しかし、一度このような資本主義の悪意に引っかかるとあっという間に転がり落ちてしまいます。資本主義社会が作り上げた、富める人がますます富むための「配慮」に引っかかってしまうためです。
だからこそ債務者の方は、マチ金・ヤミ金・ギャンブル場に顔を出す前にまずは少し考えるべき。お金を借りる前、多重債務の方は金融業者に配慮する気があったでしょうか。そもそも金融はお金を借り、利子を付けて返済するからこそ業務が成り立つのです。
では「返済ができない段階でも貸付を行う」と謳ってくる違法な金融業者はどうでしょう。もちろん違法金融もギャンブル場も言っていることはうそっぱちです。でも、少なくとも「返済ができない人に貸付を行います」と言葉にする程度に配慮は行っています。
もちろん、ここで述べている「配慮」は、実際にそれが融資を行うかどうかではありません。信用事故を起こした債務者が低金利で融資を受ければ金融業者は経営が成立しません。パチンコ屋の言葉通りに玉が出れば、パチンコ屋は破綻してしまいます。
そうではなく、貸付をする側、ギャンブルで儲けさせるといっている側の人間は、少なくとも債務超過に陥っている人たちの心情を汲み取り、彼らがワナにかかりやすいように配慮をしているのです。
借金の返済に心を駆り立てられ、他人への配慮ができない。こういう人はお金を得ることができません。あなたを儲けさせてあげる。あなたを幸福にしてあげるという配慮ができない限り、社会はお金儲けをさせないようにできているからです。
最近では、たいした知り合いでもない他人のものを平然と「もらってあげる」という人がいるそうですが、これなどは典型的な借金が返せなくなるタイプ。他人のものを奪うのは配慮でもなんでもなく、単に自分のプライドを維持したいだけの言葉に過ぎないためです。
だからこそこれを大きく軽減させる債務整理が世の中には存在します。「今月の支払いどうしよう」と悩む事態であれば、まずは相談だけでも行ってみてください。少なくとも、追い立てられている気持ちはずっとやわらぐことだけは請け負えます。