債務整理コラム

多重債務のなれの果て 1

いくつものサラ金会社から借入をしてしまう人のことを多重債務者と呼びます。多重債務者の多くはあるサラ金から借りて別のサラ金に返済をするという自転車操業の状態です。しかしこれは長くは続きません。複数のサラ金から借入をしている状態になると、新規のサラ金会社は融資を渋るためです。

多重債務の果てにヤミ金に手を出してしまう人は跡を絶ちません。今でこそ貸金業法の改正によってサラ金業者も大手は法律をしっかり順守するようになりましたが、一昔前のサラ金はいわゆるヤミ金業者と変わらない取立をしていたところもたくさんあったのです。現在でも大手はともかく、中小零細、とくにあまり聞いたことのないような小口のサラ金業者であれば、ヤミ金と境目があいまいなところもまだまだ残っています。

少し前はサラ金であっても債務超過に陥って返済ができなくなってしまうと、筆舌に尽くしがたい追込みをされることがありました。ドラマの金貸しでおなじみの「目玉を売れ」「内臓を売れ」「マグロ漁船に乗せるぞ」の手合です。実はヤミ金に限らず、少し前のサラ金会社の中にはこのような追込みをしてくるところも珍しくなかったのです。

当所は債務整理を専門とする事務所です。ですので、多重債務の上に、たとえば無職で収入がなく、どうしても返済ができないのであれば、そのときには自己破産をお勧めしています。

自己破産はとにかく名前がおどろおどろしいため、一般の人からは忌避されがちです。しかし、債務の返済ができない段階であれば、生活必需品はそのまま維持でき、かつ現金も100万円未満ならば持つことが可能です。銀行口座もそのまま使える上、サラ金会社などの特定の人が調査しない限り、破産の事実が周囲に漏れる心配はまずありません。

しかしながら一昔前の人の場合、自己破産は人生の終わりのようなイメージがどうにもつきまとっているようです。自己破産をするくらいであれば、と思う人たちが向かう先には2つのパターンが存在します。

債務整理をするくらいなら自分で返済をする

自己破産に限らず、任意整理を含めたあらゆる債務整理を「破産」と捉えている人です。「破産するくらいなら、自分で働いて返済をする」という気持ちを持っています。返済額が少ないのであれば、当所としてももちろん債務整理を勧めたりはしません。しかし、あまりにも多額で食費はおろか生活費全部を切り詰めて、残りを返済に充てる。しかも生活を十年も二十年も続ける。そういうことをするくらいであれば、まず当所に話だけでも聞いた方がずっと有意義な人生を送れるのにと残念な思いもします。

上記のような人たちの一部には、たとえば飯場の日雇い労働者として生活を送っている人もいます。このような飯場には望んで労働をして返済に充てていれば、ヤミ金のようなたちの悪い人間に関わったせいで無理やり働かされている人も存在します。いずれにしても人生の数割を返済に充てることになってしまっているのです。

そもそも人生とは不如意なものです。思い通りにいくことが少ないからこそ、世の中では「成功者」と呼ばれる人が賞賛されます。借金だって返済できると思ったからこそ、最初は借入をしたはずです。しかし思い通りにいかないからこそ、ついに債務超過になってしまっています。

今からでも遅くはないのですから、まず一本だけでも当所に電話をしてみましょう。あっという間に肩の荷が下りてしまうことだけは請け合いです。

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