2010年9月の知らなきゃ損する債務整理関連ニュース
2010/09/28武富士、会社更生法を申請
消費者金融大手の武富士は2010年9月28日、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請した。負債総額は約4336億円。現経営陣の一部が退陣せずに再建計画の策定などに携わる「DIP型」と呼ばれる手法での再建をめざす。代表権をもつ清川昭社長と、創業家の武井健晃副社長は引責辞任する。
利用者からの過払い利息の返還請求が高止まりしていることや、6月に本格導入された改正貸金業法による規制強化などが収益を圧迫した。アコムやプロミスなどと違って大手銀行の「後ろ盾」がなく、「独立系」としての生き残りを模索してきたが、ここにきて資金繰りに窮し、自力再建を断念せざるを得なくなった。
法的整理によって、銀行借り入れや過払い利息の支払い負担を軽減し、経営再建を図る。
2010/09/27武富士、会社更生法申請を検討
消費者金融大手の武富士が会社更生法の申請を検討していると、2010年9月27日付の日本経済新聞などが一斉に報じた。利用者からの過払い利息の返還請求が高止まりしていることや、6月に本格導入された改正貸金業法による規制強化などが経営を圧迫した。
ピーク時に約1兆7000億円あった武富士の融資残高は6月末で5101億円まで減った。09年3月期は2561億円の最終赤字を計上。10年3月期は45億円の黒字だった。負債総額は約4000億円とみられる。法的整理によって、銀行借り入れや過払い利息の支払い負担を軽減し、経営再建を図る。
なお、武富士は同日、会社更生法の適用申請について「決定した事実はない」とのコメントを発表している。
2010/09/24みずほFG、オリコをグループ化
みずほフィナンシャルグループは、信販大手のオリエントコーポレーションをグループ化した。傘下のみずほ銀行とみずほコーポレート銀行が保有するオリコの優先株式5000万株を普通株式に転換し取得。みずほグループのオリコに対する議決権比率はこれまでの5%から27.2%となり、オリコはみずほFGの持分法適用関連会社となった。
みずほFGとオリコは包括的な業務提携を結んでおり、すでにオリコのクレジット加盟店を介した個人向けのカードローンや教育ローン、リフォームローンなどの無担保ローンや、連携商品・サービスを提供している。オリコの持分法適用関連会社化によって、みずほFGはこうした取り組みをさらに増強していく。
2010/09/ 7長期金利、一時1.195% 2か月半ぶりの高水準
長期金利が上昇している。2010年9月6日の債券市場は、新発10年物国債の利回りが前週末比0.05%上昇(債券価格は下落)し、一時1.195%を付けた。約2か月半ぶりの高水準。
米国景気の後退懸念が和らいだことで、目先で売られやすくなった。また国内の財政リスクについて、民主党の小沢一郎前幹事長が首相になれば、政権公約の実現のために国債が増発される懸念があることから、期間の長い国債は買いづらくなってきたとみられる。
2010/09/ 3住宅ローンの「フラット35」 5年4か月ぶりに過去最低
住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して取り扱っている長期固定金利の住宅ローン「フラット35」の2010年9月の適用金利が、05年5月(年2.15%)以来、5年4か月ぶりに過去最低を記録した。長期金利の低下を受けたもので、最低水準は前月の年2.23%か年2.06%へ低下した。
フラット35は、同機構が民間金融機関から住宅ローン債権を買い取って、証券化して機関投資家に売却する仕組み。適用金利は提携している金融機関が長期金利などをもとに決めている。
同機構によると、9月の適用金利は、返済期間が21年以上35年以下の場合で、最低水準の年2.06%から最高で3.2%を付けた。取扱金融機関で最も多かったのは年2.31%だった。
返済期間が20年以下の場合では、年1.87%〜3.2%。取扱金融機関で最も多かったのは年2.12%だった。
フラット35では、09年12月の緊急経済対策による、省エネ住宅やバリアフリー住宅、耐震住宅などを対象とした、借り入れ当初10年間の金利を適用金利から1.0%を優遇する制度を実施しており、これを使うと21年以上35年以下で最低が年1.06%、20年以下の場合で0.87%になる。
2010/09/ 1メガバンク、住宅ローン金利引き下げ
三菱東京UFJ銀行や三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行など大手各行は、長期金利の低下に伴い住宅ローン金利を引き下げた。2010年9月1日の新規分から適用する。
固定期間10年物の住宅ローンの金利を、それぞれ0.20%引き下げ、みずほ銀行は年3.75%、ほかの3行は年3.80%とした。また、3年物は0.05〜0.20%引き下げて、いずれも年3.15%に、5年物は0.10%引き下げて、年3.35%とした。